2017年
奄美黒糖焼酎の日

毎年、黒左党では奄美黒糖焼酎の日を祝う宴を開催してます。今年ももちろん、と言いたかったのですが、どうにも仕事の都合がつかず断念。

(これまでのの奄美黒糖焼酎の日の記録についてはこちら)
2014年奄美黒糖焼酎の日
2015年奄美黒糖焼酎の日
2016年奄美黒糖焼酎の日

だからと言って何もしないのは黒左党の名が廃る。宴が開催できないなら、宴に行けばいいじゃないか。

ということで、行ってきました、奄美大島は屋仁川。

やんご通り

さたぜぇないとふぇすてぃバル

今年は、奄美黒糖焼酎の日が制定されて10周年という記念すべき年。そのため、例年7月に開催されている「さたぜぇないとふぇすてぃバル」と奄美黒糖焼酎の日がコラボして、でっかく5月14日に開催されたのです。

しかも今年は集まる蔵の数がすごいとか。日頃なかなかお会いできない蔵元さんにも会えるじゃんとか。

行きたいなぁ、でもちょうど今僕は忙しいしなぁとか逡巡してましたが、狙ったかのようなタイミングでわくわくバニラ(※奄美大島に格安で連れて行ってくれる素敵なLCCの、更に素敵な格安チケットキャンペーン)のメールが届いた日にゃあもう。

屋仁川の看板

前日に梅雨入りした奄美ですが、当日は晴れというか曇りというか、写真では判りづらいですが結構青空もちょいちょい顔を出す暑い日。

準備もちゃくちゃくと進んでいます。ステージ前からズラーッと椅子、その奥には蔵やお店のブースがこれまたズラッと。

蔵元一同で円陣

そろそろ始まるかなって頃には、蔵元さん大集合で円陣。いよいよです。

沖永良部島と戯れる

突然ですが、さたぜぇないとふぇすてぃバルの話を続ける前に、沖永良部島の話を少し。

今年の3月、初めて沖永良部島に行ってきました。いろいろ時間がなくて、おじゃまさせて頂いた蔵は新納酒造さんだけ。原田酒造さんも沖永良部酒造さんも大好物の銘柄を醸す蔵元さんなので、後ろ髪を引かれる思いでした。

そして沖永良部島の自然の美しいこと。そっち方面に疎い僕でも、思わず感動してしまいます。

昇竜洞

これでもかと迫り来る昇竜洞の迫力。

フーチャ

海の青さと波しぶきのダイナミックさに目を奪われるフーチャ。

他にも、田皆岬とかウミガメが見える場所とか、ソテツすげーとか、ぐるり一周見どころだらけです。

そんな素敵な島で生み出される個性豊かな黒糖焼酎。エラブの酒だなってわかる共通の印象と、その上に広がる各蔵の個性は、虜になること間違いない銘酒たちです。

ただ、なかなか出会えない。首都圏でもそれほど目にしない沖永良部島の酒。ましてや蔵元にお目にかかる機会は限られています。

今回はそんな大好きな蔵元3蔵が揃い踏みですので、沖永良部島のお酒にスポットを当てて紹介したいと思います。

天下一の新納酒造

まず最初に飲みに行ったのは、代表銘柄「天下一」の新納酒造さん。

新納酒造のブース

代表銘柄の「天下一」の他に、減圧蒸留の「をちみず」、黒糖直接投入の「天下無双」という個性あふれるラインナップです。

「天下一」は我が家ではもう定番の切らすことのできない銘柄で、特にお湯割りが大好きなのです。そのせいか、新納酒造さんのお酒は炭酸で飲むことがめったにない。ということで、今日は爽やかに「をちみず」を炭酸で。まだ日差しがキツイ日中ですし。

これがまたびっくり。二度見三度見をしちゃうくらい、サイダーみたいな風味。鼻に抜ける清涼感たるや、初体験にもほどがあります。「をちみず」も我が家のP箱に入ってますけど、近場で買えないからたまにしか飲まない。ましてやくいくい飲んじゃう炭酸割りは、もったいなくてやってなかったのですよ。

新納仁司工場長

新納工場長に代表銘柄を持っていただきました。実は僕、工場長とは同い年なんです。なので勝手ながらすごく親近感がありまして、そして穏やかで落ち着いた佇まい、見習いたいものです。ゆっくり、膝を突き合わせて同い年飲みをしたいですね。

昇龍の原田酒造

次はお隣のブース、代表銘柄「昇龍」の原田酒造さん。

原田酒造のブース

代表銘柄の「昇龍」は、30度、25度、18度と揃い踏み。ラベル一新で、赤白青になったんだそうです。そして新製品の減圧蒸留の「PUKAPUKA」、もうひとつの代表銘柄「満月」。

日頃は「昇龍」「満月」にとてもお世話になっておりますが、「PUKAPUKA」は未飲。せっかくなので、こちらも炭酸割りでいただきます。

華やかだけど、爽やかだけど、どこか軽くなり過ぎない刺激が心地よい。なんの香りかなーと考えてたら、白胡椒のようなスパイシーさ。長期熟成でお馴染みの原田酒造さんから、全く違ったタイプのお酒が登場したことに衝撃でした。

市部真吾杜氏

市部杜氏に代表銘柄を持っていただきました。今年が二造り目、なのかな。話せば話すほど面白い、そんな彼が造ったお酒を酌み交わしながら、これからの原田酒造の酒造りとか、いろいろと聞いてみたい話が浮かんできました。

稲乃露の沖永良部酒造

最後は更にお隣のブース、代表銘柄「稲乃露」の沖永良部酒造さん。

沖永良部酒造のブース

代表銘柄の「稲乃露」に、原酒ブレンドの「えらぶ」、減圧蒸留の「はなとり」に、古酒の「白ゆり」と、こちらも蔵のラインナップがずらり。

ここまで減圧炭酸割りときましたので、もちろん「はなとり」を炭酸割りで。「はなとり」は、試飲会などでは味見していますが、ぐびっと飲むのはこれが初めて。

三者三様、これほどまで個性がでるかという面白さ。サラリとマイルド、すぅっと抜ける香りの軽やかさは、もう夏にビールは要らないんじゃないかと言いたくなる心地よさ。それでいて余韻には黒糖焼酎らしさが香るというバランスの良さ。買ってこなきゃ。

徳田英輔代表取締役

徳田社長に代表銘柄を持っていただきました。先日沖永良部島に行った時も、いろいろな方から徳田社長の名前を耳にしたのです。まさにシマの兄貴分。次回の沖永良部島では、そんな人たちと一緒に飲めることを楽しみにしております。

夜も更けて

いい感じにウロウロしながら飲んでると、ステージでは蔵元の挨拶が。本当は各蔵元の挨拶の写真も撮ったのですが、酔ってるとダメですね。ブレたりボケたり、もっといっぱい写真を紹介したかったのに。

蔵元集合写真

数少ないちゃんと撮れた一枚は、蔵元の集合写真。美味しい黒糖焼酎を造ってくれる、黒左党としては恩人の皆さん大集合でした。

どの蔵でも自慢のお酒をたっぷり注いでくれるから、なかなか次に進めないまま気持よくなっていきます。

結局、行きたかった蔵元全てを回ることもできず、もちろん二周目なんて手も届かず、それでも途切れることのない黒糖焼酎の幸せに浸りながら、飲むためだけに奄美に来るのもいいものだと思ったのでした。

今年も充実した奄美黒糖焼酎の日であった。

2017/05/23

書いた人

koching

奄美黒糖焼酎語り部。
もったいなくて飲めないお酒を買い集めるのが趣味。
甘いものでも辛いものでも、なんならお酒(の瓶を眺めること)を肴に酒が飲める人種。