黒糖焼酎を楽しむ会
2017秋
富田酒造場
2015年の初開催から3年目、今年もやりました、「富田酒造場の会」。会場はもちろん「やまん」、奄美愛溢れるお店での、黒糖焼酎愛溢れる集いです。今年も造りの責任者である富田真行さんに来てもらい、黒糖焼酎との新しい出会いを堪能してもらいました。
前回までの様子はこちらをごらんください。
黒糖焼酎を楽しむ会 2016秋 富田酒造場
黒糖焼酎を楽しむ会 2015夏 富田酒造場
今回のテーマは、「黒糖焼酎の熟成を感じる」として、富田酒造場のフラッグシップ銘柄である「かめ仕込」に焦点を当てた会にしました。
今でこそビンテージ表記のある焼酎は珍しくありませんが、僕が「かめ仕込」に出会った2000年頃はとても目新しいものでした。
熟成していく過程、その年ごとの特徴、そして当時の自分、いろいろなことをお酒を通して感じることが出来て、それは正に時間を楽しむことだなと思っているのです。皆さんともそんな体験を共有したいという想いから、今年のテーマにしてみました。
参加者の皆さんが着席して、まずは乾杯です。乾杯のお酒は、「かめ仕込」の現行ビンテージ、2016を薄めの炭酸割りで。密度の高い味わいは、少々薄めに作っても旨味たっぷりですし、強めになる炭酸は香りを押し出してくれます。
乾杯の後は、やまんでの富田酒造場の会恒例の、黒糖焼酎をちょっと深く楽しむ講座。今回のテーマである熟成について、蔵元解説でのテイスティングです。
「かめ仕込」のビンテージ違いを3種類、どのような変化があるのかを試してもらいました。まずは乾杯でも飲んだ現行の2016ビンテージ。ストレートでじっくり味を見てもらいます。
次は、真行さんのお父さんである富田恭弘社長が造りの中心だった頃の2009ビンテージ。2010年に発売されていますから、瓶で熟成すること7年の、今ではなかなか入手できない一本です。
そして最後は今日のための特別なお酒、蒸留直後の新酒です。通常は1年以上寝かせてから出荷される「かめ仕込」ですが、つい先日蒸留したばかりの新酒を用意してもらいました。
ワインの世界ではビンテージの違いを楽しむというのは自然なことですし、日本酒の世界でも垂直飲みのようにBY(Brewery Year/醸造年度)違いで比べたりする文化があります。焼酎を始めとした蒸留酒の場合は、ビンテージというよりは熟成期間を愛でる気がしますけど、今回はその両方、そして変化の過程に注目したテイスティングを体験してもらいました。
参加者の皆さんには、3種類を飲み比べ、蔵元の話を聞くことで、こんなに変わっていくものなんだというのを実感して頂けたようです。
ここからは、料理とお酒を楽しむ時間。なかなか飲めないお酒もありますし、熟成過程それぞれに合った飲み方などを蔵元にレクチャーしてもらいながら、やまんの美味しいおつまみで楽しい時間を過ごしてもらいました。
テーブルには色とりどりのおつまみたち。どれも黒糖焼酎にとっても合う味で、何度もおかわりの声が聞こえました。
あっという間に3時間が過ぎ、皆さんまだまだ名残惜しい様子ですが、そろそろ閉会の時間。蔵元からの挨拶で今年も幕を閉じました。
普段飲む味がどのような過程を経て出来上がるのか、そして手元にあるお酒が今後どのように熟成していくのか、ちょっと深い黒糖焼酎の楽しみ方を体験してもらえたようで、黒左党の黒糖焼酎啓蒙活動としてもとても意義のある会になったのかなと嬉しく思っています。
ご参加頂いたみなさま、どうもありがとうございました。
開催データ
開催日時:2017/11/19 14:00-17:00
蔵元:富田酒造場
お店:やまん
参加人数:16名
お酒
お酒のおつまみ
- 魚みそとクリームチーズ
- パパイヤもずくキムチ
- 塩茹で落花生
- 朝獲れ丸干しうるめいわし
- 塩茹でトビンニャ
- 徳之島産純黒糖
- サーターアンダギー
富田酒造場
黒糖焼酎好きなら知らないものはいない、「龍宮」「まーらん舟」を醸す蔵元。
(多分)日本で最も繁華街から近い酒蔵です。
1951年、アメリカ軍政下の奄美で、名瀬の蘭舘山の麓で創業。
一次仕込みも二次仕込みも三石甕で行う昔ながらの製法と、黒麹造りが生み出す、やんちゃで美味い酒。
今回も、柏市を中心とした龍宮、まーらん舟が買えるお店のリストを配布しました。皆さんが家でも黒糖焼酎を楽しんでくれるといいな、という思いです。
リストと地図は以下のリンクからどうぞ。
柏市を中心とした龍宮取扱店のリスト
柏市を中心とした龍宮取扱店の地図
やまん
美味いお店が軒を連ねる千葉県は柏市の柏銀座通りにある南国風居酒屋。
2011年のオープン以来、美味い酒と肴を求める人たちが集うお店。
奄美、沼津など、日本各地から直送されるおいしくて珍しい魚も名物のひとつ。
酒好きも唸る銘酒がワンコインで揃う日本酒、焼酎メニューは最高です。
2017/11/29
書いた人
koching
奄美黒糖焼酎語り部。
もったいなくて飲めないお酒を買い集めるのが趣味。
甘いものでも辛いものでも、なんならお酒(の瓶を眺めること)を肴に酒が飲める人種。
写真を撮った人
Pachinkoji
黒糖とオリゴ糖との違いも分からず過ごしていたところ、勧められて飲んでしまったのが運の尽き。 「とりあえずビール」からの脱却を目指す、写真が好きな黒糖焼酎初心者。パチンコ猟でのツマミの獲得を密かに目論む。