黒糖焼酎を楽しむ会
2015夏
富田酒造場

黒左党というプロジェクトを始めるとき、やりたいことがいくつも浮かんでいました。まだまだそれはほとんど実現できていませんが、先日、ようやく大きな一歩目を踏み出すことができたのです。

黒糖焼酎を楽しむ会。


奄美好きのご夫妻が営む柏市の居酒屋、やまん。われわれが何度もおじゃましているお店です。

そこでいただいた一言、「黒左党はじめたのだから、龍宮の会をいっしょにやろうよ」。

これに端を発し、富田酒造場、やまん、そして黒左党で酒の会を共催することとなったのです。


開催日、よく晴れた日曜の午後。始まりの時間が近づくに連れて、参加者の皆さんが続々と。今回はやまんの2階を貸し切っての11名のお客様。とてもこじんまりとした会です。

テーブルには、富田酒造場の紹介パンフレット。そして黒左党から、テイスティングカードと富田酒造場のお酒が買える店リスト。

配布物

テイスティングカードは、飲んだお酒に関してなんでもいいからメモを残して貰いたいという思いから。お酒の会の後って、美味しかった記憶は残っても細かいことを忘れちゃうんですよね。だって酔っ払いですし。

それに、これまで自分たちでやってきた飲み会でも、記録をすることを大事にしたらいい勉強になった経験もあったのです。
大きさは財布にも入るカードサイズ。お酒を買いに行くときなどに使って貰えればという考えなのです。

テイスティングカード

もう1枚の富田酒造場のお酒が買える店リストは、今回はやまんのお客さんが中心ということで柏市を基点にリストアップ。家でも黒糖焼酎を飲んでもらえたらな、という考えなのです。

リストと地図は以下のリンクからどうぞ。
柏市を中心とした龍宮取扱店のリスト
柏市を中心とした龍宮取扱店の地図

富田酒造場からは、蔵元であり若き杜氏の富田真行さんに来てもらいました。
蔵元の挨拶のあと、さっそく乾杯。夏らしく爽やかに、まーらん舟25度の炭酸割りです。

杜氏の富田真行さん

やまん店主の下間さんの挨拶と、僕の挨拶の後、今回の重要な試みである利き酒を開始。

われわれ、今回の会のテーマを「焼酎は飲むし好きだという人に、黒糖焼酎、富田酒造場のお酒を知ってもらいたい」と考えていました。そのためにも、富田酒造場の2つのラインナップである「龍宮」と「まーらん舟」の味や背景の違いをちゃんと説明して、それをじっくり体感してもらいたいと設けた時間です。そうです、みんなまだ酔っ払う前に。

蔵元の説明を聞きながら、龍宮30度とまーらん舟33度をストレートで香りと味を確かめて、さらに氷や水を足して味わいを確認してもらいました。比べるとよく分かる風味の違いに皆さん感じ入ってもらえたのは、まさに狙い通りとニヤついたものです。

ここからは、料理とお酒を楽しむ時間。3つのテーブルを蔵元が順番に回って、じっくり話をしてもらうのです。せっかくの少人数で蔵元との距離が近いのだから、もういっそ蔵元と飲んじゃえばいいじゃんという話もあるのですが、どうしても積極的に話せる人とそうじゃない人で分かれてしまうのもお酒の会ではよく目にするケース。それじゃもったいないということで、蔵元がテーブルに出向いてお客さんと語らって、なんならおすすめのお酒を作ってもらうという趣向なのです。

今回参加してくれた皆さんは、黒糖焼酎や奄美との関わりも様々な多種多様な顔ぶれでしたが、どのテーブルでも熱心に真摯な質問を重ねて頂き、とても盛り上がっていました。

その間、残りのテーブルは好きなお酒をオーダーして、存分に食べて飲んで頂きました。われわれ黒左党も、お酒の給仕と説明をしつつ、黒糖焼酎への愛をアピールです。

お酒は蔵のラインナップのほぼ全て。
※写真には、龍宮蔵和水、まーらん舟25度、龍宮美山錦が写ってません。

ストレート、ロック、水割り、お湯割り、炭酸割りと、飲み方もお好きに選んで頂きました。また、富田酒造場のレギュラー酒である龍宮30度は、お店で甕熟成させたものと、普通に流通している瓶のものと2種類を用意。熟成の面白さも楽しんで頂いたのです。

お酒のラインナップ

メニューは奄美食材縛りの料理たち。
※写真は一部です。

お店の定番からスポット的に登場するものまで、奄美味一色。僕、スタッフだから食べてないのが残念でなりません。ちなみに徳南製糖の純黒糖は、まーらん舟の原料となる黒糖。黒糖を齧りながら黒糖焼酎を飲む親子飲みがありますけど、これはまさに本当の親子なんですね。

料理のメニュー

トビンニャニンニク醤油漬け
魚味噌とクリームチーズ
もずくキムチ チヂミ
グルクン カラッ揚げ

この企画の内容を検討していたとき、蔵元の声がちゃんと届く規模でやりたいよねという話がありました。気軽に質問ができる距離、ちゃんと目を見て語らえる距離。

そんなお酒の会は、予定の時間をオーバーして続いたのでした。

開催データ

開催日時:2015/8/2 14:00-17:30
蔵元:富田酒造場
お店:やまん
参加人数:11名

お酒

料理

  • トビンニャニンニク醤油漬け
  • 魚味噌とクリームチーズ
  • もずくキムチ チヂミ
  • グルクン カラッ揚げ
  • 奄美の黒豚ナンコツおでん
  • 富田流油そーめん
  • 徳南製糖の純黒糖とサーターアンダギー

暑い中、参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

富田酒造場

富田酒造場ホームページ
富田酒造場Facebook

黒糖焼酎好きなら知らないものはいない、「龍宮」「まーらん舟」を醸す蔵元。
(多分)日本で最も繁華街から近い酒蔵です。
1951年、アメリカ軍政下の奄美で、名瀬の蘭舘山の麓で創業。
一次仕込みも二次仕込みも三石甕で行う昔ながらの製法と、黒麹造りが生み出す、やんちゃで美味い酒。

やまん

やまん店主のFacebook

美味いお店が軒を連ねる千葉県は柏市の柏銀座通りにある南国風居酒屋。
2011年のオープン以来、美味い酒と肴を求める人たちが集うお店。
奄美、沼津から直送されるおいしくて珍しい魚が名物(のひとつ)。
酒好きも満足する銘酒が揃う日本酒、焼酎メニューは最高です。
メニューの文字は奥様の筆。毎回、フォントにして売りだしたいと思うのです。

2015/08/22

書いた人

koching

奄美黒糖焼酎語り部。
もったいなくて飲めないお酒を買い集めるのが趣味。
甘いものでも辛いものでも、なんならお酒(の瓶を眺めること)を肴に酒が飲める人種。

写真を撮った人

Parrish

蒸留酒は専らシングルモルト専門だったのが、「黒糖焼酎の会」で長期熟成酒の色香に虜えられる。
翌日、たまたま日本酒を買いに行った酒屋で虜にされたニ銘柄とダブルデートし、運命を悟って一党に参画した経緯を持つ。

peng

奄美黒糖焼酎語り部。
黒糖焼酎に合う料理や黒糖焼酎を使った料理を考える時間が至福。
毎年2月にたんかん・とびんにゃ商人と化す。